ボランティア報告会 2015/10/7
大学礼拝の後に、特別企画として第5回東日本大震災復興支援ボランティア活動報告会を開催しました。
柳城キリスト教センターが発足した2011年は、東日本大震災の年として記憶されています。キリスト教センターの最初の活動は、被災地の復興支援ボランティアの活動でした。そのときから毎年、学生と教職員が被災者との交流と復興支援の活動を続けています。
この報告会では、8月17日から20日までの4日間の活動が、参加した学生たちによって語られました。被災地の現状、仮設住宅で暮らす方々との交流や現地の幼稚園・保育園での保育参加の様子、そして、現地の方々からうかがった、いまだ過ぎ去らない震災という出来事の重さ・・・
学生たちは、自分たちが被災地で見て、聞いて、感じて、考えたことを、何週間もかけて言葉にしました。地震と津波の被害を受けた被災地を案内されて黙祷した「被災地巡礼」で見た光景に、学生たちはそこで家族を亡くした方たちの言葉を重ね合わせました。原発事故による避難者のほとんど報道されない現実の重さにじかに触れて、この現実を伝えなければ、という強い思いが生まれたと語りました。
仮設住宅で暮らす高齢者たちとレクリエーションやミニコンサートを通じて語り合った「茶話会」、そして保育科の学生たちの真骨頂がいかんなく発揮された仮設住宅の子ども達との「遊ぼう会」や「夏祭り」、「花火大会」では、仮設住宅で暮らす方たちとの笑顔があふれる交流がスライドに映し出されました。現地の幼稚園や保育園では、保育参加を通じて交流を深めるとともに、園の先生方から、子ども達の命を守るという保育者の責任の重さを学んだことが語られました。
そして、被災地からいただいたひまわりの種を育てて、短大の校門前の花壇に見事な花を咲かせた山本聡子先生と山本ゼミの学生たちの被災地との交流活動が最後に報告されました。被災地と名古屋で離れてはいても、時間をかけて心のつながりが育てられたことを喜び感謝する言葉が語られました。
いずれの報告も、会場静寂の中、準備に時間をかけただけあって、その丁寧な語りが聞く人の心に様々なメッセージを届けたような感じがしました(手前みそですが)。
報告会のスライドが終わって、最後に、ボランティアの学生たちは、この活動が短大の仲間たちや先生方、職員の方々、資金援助をしてくださったメリット基金、現地の「被災者支援センターしんち・がん小屋」のスタッフの方々、地元のたくさんの方々の協力と理解と支援にささえられてきたことを感謝して、深くお礼をしました。惜しみない拍手の中で、被災地支援の体験を通して生まれた絆と強い思いが、会場の全員に分かち合われたことを実感しました。(村田)
わたしには、この囲いに入っていないほかの羊もいる。その羊をも導かなければならない。その羊もわたしの声を聞き分ける。こうして、羊は一人の羊飼いに導かれ、一つの群れになる。
(ヨハネによる福音書10:16)