「AJU自立の家」講演会 2016/6/8
昨年に引き続き、今年もAJUの皆さんのお話を聞く機会が、合同礼拝の後に奨励奨学生表彰式を挟んで与えられました。主に感謝です。
内容は昨年と重なる部分もあったので、こちらの記事もご覧ください。
AJUは現在120名ほどの職員で運営され、そのうちの25%が障がいを持った方々だそうです。「楽しくなければ福祉じゃない!」を合言葉に、障がい者自身が自己選択と自己決定できるための支援活動を25年以上にわたり続けておられます。AJUサマリアハウスの活動はその典型的な例で、今回の講演会でも詳しく取り上げられ、今年からここに入居された方のお話も聞くことができました。
「障がい者の下宿屋」とも呼ばれるサマリアハウスですが、ここは、将来、自立した生活を目指す障がい者が、その準備期間として最長4年間、自立生活を経験する場所です。ここを巣立った皆さんはすでに100名を超えているそうです。
ここで言う障がい者の「自立」という意味ですが、もちろん、介助者の支援なしでは自立生活は成り立たちません。AJUでは「自分ひとりでやれなくても、自分の意思で介助者に頼んでやれたら、それは自分がやったこと」という考え方のもと、支援する側ではなくて支援を受ける側を徹底的に配慮する姿勢を貫いておられるようです。他にも「重度障がいのある人は、あたり前の経験をしてきていない、経験する機会を奪われてきた」、「今まで失ってきた自信やプライド、権利を取り戻し、一人の社会人としてアイデンティティーを確立し、地域生活を目指す」、「障がいはその人に原因があるのではなく、社会が障がいを生み出している」といった考え方にも、その姿勢が鮮明に反映されています。
ゆるぎない基本姿勢があるからこそのAJU。本学もこれを大いに参考にしながら、地域に根差した短大としてAJUさんと共に歩んでいけたら幸いです。(下の地図はAJUさんのウェブページから拝借して、本学の位置を入れ込んだものです。)
イエスはお答えになった。「ある人がエルサレムからエリコへ下って行く途中、追いはぎに襲われた。追いはぎはその人の服をはぎ取り、殴りつけ、半殺しにしたまま立ち去った。
ある祭司がたまたまその道を下って来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。
同じように、レビ人もその場所にやって来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。
ところが、旅をしていたあるサマリア人は、そばに来ると、その人を見て憐れに思い、
近寄って傷に油とぶどう酒を注ぎ、包帯をして、自分のろばに乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。
(ルカによる福音書10:30-34)