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大学礼拝(メリット第4代学長 逝去10年記念礼拝) 2016/9/14 

カテゴリー:大学礼拝

【ヨハネの手紙一 3:18】
子たちよ、言葉や口先だけではなく、行いをもって誠実に愛し合おう。

【本日の礼拝では、リチャード・アレン・メリット第4代学長の逝去10年を記念して、柳城学院の監事である日野忠市さんにお話をして頂きました。】

私は、当時、メリット学長が司祭を務められていた愛知聖ルカ教会に籍を置いていた関係もあって、先生とはたいへん懇意にさせてもらっていました。

メリット先生は1915年アメリカ生まれ。4人兄弟の末っ子でした。2006年に91歳で群馬県にて逝去されましたが、その一生を一言で表現するなら「By Love Serve (愛をもって仕えなさい)を実際に示した方」と言えます。本日の聖書個所そのままですね。彼があるオラトリオでイエス役を演じられた時のことです。そのイエスが十字架上で「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか。(マタイ27:46)」と叫ぶ場面で、私は「イエスは、きっとこんな感じで叫ばれたのだな」と感じながら、メリット先生が歌われる姿に見入ったものです。

彼は一生独身を通し、神にお仕えになったのだと思いますが、決して「真面目一筋」な人物ではなくて、実にユーモアセンスにあふれるユニークな方でもありました。人にプレゼントすることが大好きで、ある時、クリスマス協奏曲などが入ったCDを私にくれたのですが、それが実は、2年前に私が彼にあげたものだったのです。返答に困った私は仕方なしに「これが欲しかったんですよ!」と彼に礼を言うと、彼は「そうだろ!」と嬉しそうにしていました。また、自炊生活の中で、野菜や果物の残り物を集めては、チャツネと言うかジャムと言うか、調味料を混ぜ合わせて作っていました。それをまた嬉しそうに人にあげるのですが、私がもらった時には、とても発酵し過ぎて食べられたものではありませんでした。健康志向の彼は胚芽入りのパンにこだわっていたのですが、なぜか、鰻丼とひつまぶしだけには目がなくて、これだけは人にプレゼントしたくなかったようです。私と一緒に食べた時に「絶対に人にあげなーい」とか言って食べていました。

そんな愉快なメリット先生ですが、日本のキリスト教主義教育の発展に多大な影響を与えた方でもありました。1962年には、立教大学の「キリスト教教育研究所(JICE)」の発足に尽力し、73年には、南山短期大学の人間関係科初代学科長に就任されています。

司祭でもあったメリット先生にとって、教育はイエスの「愛」を人々に伝える手段であったのかもしれません。「愛」について、彼は次のように表現しています。「イエスの見方をもって人を愛すること」、「その人の幸せを祈ること」、「愛をもって人に仕えること」、「イエスとは、言い換えると、愛」、「人の助けになるものは色々あるが、最後の決め手になるのが愛」。メリット先生はこのような愛を自ら実践し、そして、人に語り続けた人でした。

名古屋柳城短期大学の長い歴史の中で、このようなすばらしい方が活躍されていたことを、どうか覚えておいてください。(要約:加藤)

 

★次週9/21の礼拝案内

サムエル大西修 主教(日本聖公会大阪教区)による講話を予定しています。
大西主教は、大阪教区に移籍される前は、名古屋聖マタイ教会の司祭をなさっておられた方なので、本学のことはたいへんよくご存じです。
題は「今、柳城生に伝えたいこと」です。
ご期待ください。

 

 

 

 

 

 

大西主教(主教按手式当日)

 

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