始業礼拝 2017/3/24
【コリントの信徒への手紙 一 2:23-26】
わたしたちは、体の中でほかよりも恰好が悪いと思われる部分を覆って、もっと恰好よくしようとし、見苦しい部分をもっと見栄えよくしようとします。
見栄えのよい部分には、そうする必要はありません。神は、見劣りのする部分をいっそう引き立たせて、体を組み立てられました。
それで、体に分裂が起こらず、各部分が互いに配慮し合っています。
一つの部分が苦しめば、すべての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれれば、すべての部分が共に喜ぶのです。
柳城短大の学年歴では、今日が新しい学期の始まりとなります。
すでに本学で1年間を経験している皆さんですので、今年は計画をしっかり立てて思い通りの学生生活を送れることでしょう。できる、できないは別として、計画は、立てることが大切です。
今年は実習と就職活動で忙しくなりますが、やり切る覚悟は持って下さい。それは、自立するための準備でもあるからです。ただし、悩んだ時は決して一人で抱え込まないことです。人間、内向きになると体の動きも悪くなります。気を楽に。誰もが同じように悩んでいるはずなので、あなただけが心配する必要はありません。
さて、今日の聖書では体のバランスについて語られています。誰でも、自分の体に好きな部分と嫌いな部分とがあって、それで全体が一つの体です。社会も同じで、構成員が互いに支え合うことで全体が機能します。1年後に社会に出ていく皆さんは、是非とも「愛をもって仕える」という本学の建学の精神を発揮して、互いに支え合ってみて下さい。
幼稚園で教育勅語を教え込ませるところがあるそうですが、これなどは「愛をもって仕える」精神とは対極にあるような気がします。相手がたとえ小さくても、大人の思い通りに一色に染めるのではなく、社会とは色々なタイプの人間でバランスを取り合うものであるという考え方を大切にしながら、保育に努めて欲しいと思います。
実は、私は本日で本学のチャプレンの勤めが最後となります。4月からは大西チャプレンが赴任されますので、これからは彼と共に歩んでいってください。私はこのマタイ教会の司祭としては残っていますので、また声をかけてください。
この1年、頑張ってください。(田中チャプレン)