卒業式 2015 (その2)
第62回卒業証書授与式と第18回修了証書授与式の模様をお届けします。
式の流れについては従来と同じですので、2013年度と2014年度の記事をご参照ください。ここでは、本学の特色についてお伝えします。
卒業式の会場は本学の体育館です。ステージに大きな十字架が掲げられていて、体育館が礼拝堂としての機能も持っていることを示しています。実際、卒業式は礼拝形式で執り行われ、司式者団(チャプレン・学長・理事長)以外の参列者の座席は、フロア側に十字架を仰ぐ位置で設けられて、十字架の下で皆が一つになれるという信仰的な意味が表現されるのです。
そこではもはや、ユダヤ人もギリシア人もなく、奴隷も自由な身分の者もなく、男も女もありません。あなたがたは皆、キリスト・イエスにおいて一つだからです。【ガラテヤの信徒への手紙3:28】
祈りや聖歌は全てスクリーンに投影されます。印刷物を目で追う煩わしさから開放されるので、式に集中できますし、あごが上がり気味になるので声量が自然と大きくなります。これも、会衆が一つになるための大切なツールと言えましょう。
式中、「平和の挨拶」が取り交わされます。これは日本聖公会(本学キリスト教の母体)の祈祷書に倣ったもので、「主の平和」と唱えながら隣同士で握手を交わします。会場がたいへん和やかな雰囲気になって、礼拝を捧げる喜びが共に実感できる瞬間です。
卒業生だけが聖歌を歌う場面があるので、それに応える意味で、教職員だけで聖歌を歌う時間が設けられました。互いに聖歌を捧げあうことで、本学がキリスト教の精神に立脚していることを証しするのです。涙ぐむ卒業生もいるようですよ。ちなみに、卒業生による聖歌は聖公会聖歌417番「あなたの平和の器に」で、教職員による聖歌は476番「暗闇行くときには」です。(加藤)