教学上の三つの方針
名古屋柳城短期大学は、2011年度に、大学全体の教学上の「三つの方針」を定めました。
これは本学が、学生にどのような学修成果を期待しているのか(「学位授与の方針」)、学修成果をもたらすためにどのような教育課程を編成するのか(「教育課程編成・実施の方針」)、そしてそのような教育活動を行う本学がどのような学生を求めているのか(「入学者に関する受入方針」)ということを明示するもので、本学の役割を皆さまにより一層知っていただくことができるものと考えております。以下それぞれの方針をご紹介します。
学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
【保育科】
本科(2年課程)では、「建学の精神」を基本にすえたキリスト教主義の教育理念・教育目標にもとづいて、人間として、また社会人として必要な倫理観と教養を身につけ、幼児教育・保育に関する幅広い知識・技能を修得し、総合的かつ的確な判断力や実践的専門能力を有する幼稚園教諭(2種免許)ならびに保育士の養成を目指す。所定の授業科目を履修し、以下の教養と知識・技能を修得した者には、「短期大学士(保育学)」を授与する。
- 豊かな倫理観(道徳的価値観)や人間性(人間的感性や人格)、 コミュニケーション能力(自他認識能力や言語等による表現力)を有し、乳幼児の生命を守る、幼稚園教諭・保育士として責任ある行動ができる、その基盤となる教養
- 社会や保護者のニーズに対応できる幼児教育・保育に関する専門知識(科学的理解力)
- 多様化・高度化する21世紀の社会状況に対応できる幼児教育・保育の専門家としての技能(実践的問題発見・解決能力)
- 生涯にわたって幼児教育・保育への関心と学習意欲を持続し、幼児教育・保育の発展に貢献しようとする意欲・態度(キャリア形成力)
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
【保育科】
本科では、「建学の精神」にもとづくキリスト教主義の教育目標・理念に従ってすぐれた保育者(幼稚園2種免許教諭ならびに保育士)を養成するために、豊かな倫理観や人間性を培い、幼児教育・保育に関する専門的知識・技能を育て、21世紀社会の動向(とくに幼児教育・保育をめぐる問題点や課題)を的確にとらえ、課題解決に適切に対処するとともに、生涯にわたって学習・実践への意欲を持続できるように、そのために必要な教育課程を編成している。
本科の教育課程は、教養科目と専門科目から構成されている。いずれも固有の特色を有するものであることは言うまでもない。しかし、それぞれの科目はつながりをもって働きあうことも軽視されてはならない。教養科目が専門的知識・技能を補い、専門科目が教養を高めるうえで有益・有効であり、また教養科目内の科目が相互に関連しあい教養をいっそう深め、専門科目内の科目が結びつくことによって個別の専門的知識・技能をさらに強化することもけっして稀ではないからである。また、本科では実習など実践現場での体験的学習のみならず、すべての科目をとおして職業的資質能力の育成を中心とするキャリア形成のための教育指導を行う。教育課程の主要な構成、教育形態、及びその評価は以下のとおりである。
1.教育課程の構成
(1)教養科目
- 人間性や社会性を中心とする教養に関する科目群(「キリスト教概論」、「宗教学(聖書と人間)」、「日本国憲法」、「倫理学(生きることの意味)」等)
- 学習・研究のための言語・情報系科目群(「英語コミュニケーション」、「情報機器の操作等)
- 保健体育系科目群(「生涯体育論」、「スポーツとエクササイズ」)
(2)専門科目
- 子どもの心身の発達過程に関する科目群(「心理学」系、「保健」系、「栄養」系の科目)。
- 保育内容の指導のあり方に関する科目群(「保育内容指導法」系の科目)
- 保育の技術や技能に関する科目群(「音楽」、「図画工作」、「体育」等)
- 福祉の意義や課題に関する科目群(「社会福祉」、「子ども家庭福祉」、「特別支援教育」等)
- 人間教育のあり方に関する科目群(「教育原理」、「教育と社会」、「教育方法・技術」等)
- 教育相談・カウンセリングに関する科目群(「幼児理解と教育相談」等)
- 科目の枠を超えた横断的な課題、学習者の関心にもとづく課題についての問題解決学習的な科目群(「教職実践演習」)
- 保育の実践に関する科目群(「教育実習」、「保育実習」等)
2.教育形態とその特色
主要な教育形態は、①講義、②演習、③実習の3種類から構成されている。講義は教養科目及び一部の専門科目であり、多くは演習及び実習である。「保育基礎演習」では、保育者となるための動機づけと意欲を喚起し、主体的な授業参加を促している。そのほかの多くの演習では、理論と実践を結合し、問題解決的で能動的な学習能力と実践力の育成を目指し、実習では、幼稚園・保育所で保育実践・体験的学習に取り組むことによって自発的な学習能力と実践力の育成をはかっている。いずれも予めシラバスにおいて、学習目標、目標達成のための授業の計画・方法、成績評価基準等について明示している(『学生便覧』)。さらに本科では、附属幼稚園と連携し園長・教諭を講師として招へいし、また多人数の演習ではTAを活用するなど、より丁寧な実践的指導ができるように配慮している。
3.教育課程の評価
教育課程の成否を決定する大きな要因はその評価のあり方である。本科では、主に教務委員会やFDの取組において、教育評価をPDCAマネジメント・サイクル(教育課程の計画、実施、点検・評価)の一環として位置づけ、保育専門職として必要な専門性と学生の学習能力の発達過程・段階を十分に勘案しつつ、学習達成目標や成績評価基準を厳格に設定し、そうした目標の達成状況などの自己点検・評価の結果を次年度以降の教育課程の改善・見直し、さらには教育計画の改革に反映している。なお、教育課程の点検・評価の結果は、その概要を学内外に公表している(『名古屋柳城短期大学の現状と課題』)。
入学者に関する受入方針(アドミッション・ポリシー)
【保育科】
○本学の入学者に関する受入方針
幼稚園教諭・保育士としての将来の目的意識をはっきりと持っている人
子どもの成長・発達に関わる専門的な知識・高度な技術を身につけようと努力する人
明朗快活でコミュニケーション能力と協調性に富み、子どもたちから慕われ魅力ある人
乳幼児の生命を守る責任ある行動ができる、幼稚園教諭・保育士をめざし、保育・幼児教育に貢献しようと努力する人
高等学校等の学習を通して基礎学力を身につけており、かつ、正確できれいな日本語を書いたり話したりすることを常に心がけている人
○試験区分別の入学者受入方針
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